フェリチン(貯蔵鉄)とは?

体内に絶対に必要な鉄分を貯めておくための仕組みについてもう少し詳しく調べてみましょう。「フェリチン」という物質についての知識です。

 

・フェリチンとは

フェリチンというのは、自分の内部に鉄分を貯めておくことが出来るたんぱく質です。

 

各臓器にあるのですが、主に肝臓や脾臓などにあり、生きていくために絶対に必要な鉄分を貯蔵しておくという重要な役割を持っています。フェリチンはとても微量ではありますが、血液の中にもあります。

 

フェリチンの体内の値を測定することで貯蔵鉄の量がわかるので、各種病気の検査に利用されます。

 

血清鉄という血液中の鉄分量を常に一定の値に保つためにはたらいていて、例えヘモグロビンの値に変化がなくても、フェリチンの値に変動があればなんらかの病気の予兆を察知することが出来ます。

 

逆にがんなどの場合数値が上昇するため、補助検査に用いられることもあります。

 

・鉄欠乏性貧血の予兆

身体の中の鉄分が著しく不足すると、鉄欠乏性貧血が起こります。
でも実は、この貧血が起こり始めた時でもヘモグロビンの値はまだ変動していない場合が多いのです。

 

生命維持のためにヘモグロビン値は最優先でキープしなければいけないので、その時には身体は貯蔵してあるフェリチンから切り崩して鉄分を補います。

 

だからまず最初に数値に変動が出るのがフェリチンなのです。表向きはまだ正常な状態に見えても、実はすでに貯蔵が底をついている場合もあるのです。

 

大昔は見落とされがちでしたが、最近ではフェリチン値を測ることで潜在的な鉄欠乏を知ることが出来るようになりました。

 

・フェリチンは最後の砦

フェリチン値が低下した場合、鉄剤を飲んで治療することになりますが、最初に回復するのは血液の中の血清鉄量です。その後にヘモグロビン値が上昇し、最後の最後でやっとフェリチン値が回復します。

 

フェリチンは命をつなぐ最後の砦ですから、治療をする場合には主治医の指示通り、ちゃんとフェリチン値が正常になるまで鉄剤を飲み続ける必要があります。